#analog
#norelated
#contents
* PWMサンプル [#z3543dfc]

PWM(パルス幅変調)というAVRに内蔵されている機能を使って、LEDを明滅させてみる。~
要は、細かいON/OFFを繰り返して、そのON時間を調整することにより、時間あたりの流れる電流量を調整する技術なのかな。~

** 回路図 [#ne97aa60]

#ref(PWMTest.png,left,nowrap,PWMサンプル)

基本の回路から増えているのは、PB3から出ている、抵抗とLEDのみ。~
8bitタイマ0を使ってPWMの出力をする場合には、OC0AかOC0Bのピンを使用し、これはそれぞれPD6とPD5の兼用機能になるんだけど、PDには前回やったLCDがついてて、はずすのも面倒。~
なので、8bitタイマ2を使ってOC2AからPWM出力するようにし、これは空いてるPB3の兼用機能なので、PB3に繋いだ。~
上の回路図には、ちゃんと書かれてないけど、データシートには、PD3は(MOSI/OC2A/PCINT3)と書いてある。~
後で直しておくか……。~

あと、今回追加した抵抗を使用せず、LEDのみを繋げてしまうと、ISPのMOSIがそのままGNDに落ちてしまうせいか、プログラムの書き込みに失敗した。~
ちゃんと抵抗はつけるべきですね……。~

実際の動作はこのムービーのような感じ。~

#u2b(V3PKjTetWa8,w=480,h=385)

** ソースコード [#seb357a6]

 #include <avr/io.h>
 #include <util/delay.h>
 
 void delay_ms( int time )
 {
 	// 指定ms分ループ
 	while( time-- ){
 		_delay_ms( 1 );
 	}
 }
 
 int main( void )
 {
 	uint8_t	duty	= 0;	// Duty比 duty/256
 	int8_t	dir		= 1;	// 増減量
 
 	DDRB	= 0x08;	// PB3を出力に設定
 	PORTB	= 0x00;	// ポートBをLowに初期化
 
 	OCR2A	= duty;	// Duty比初期化
 
 	TCCR2A	= 0b10000011;	// 8bit高速PWM動作 比較A出力選択でOC2Aへの非反転動作
 	TCCR2B	= 0b00000001;	// タイマ/カウンタ2入力クロック前置分周なし
 
 	while(1){
 		// 0〜255〜0で、512msを1周期とした明滅を繰り返す
 		delay_ms(1);
 		if( 0x00 == duty ) dir = 1;		// 正方向に増やす(明るくする)
 		if( 0xFF == duty ) dir = -1;	// 負方向に増やす(暗くする)
 		duty += dir;
 		OCR2A	= duty;	// Duty比更新
 	}
 
 	return 0;
 }

*** 基本動作 [#pb12880e]

今回使用するのは、高速PWM動作という、タイマ/カウンタの機能。~
0〜255までを繰り返すのこぎり波に、閾値を与えてやって、閾値未満だったらHigh、以上だったらLowを、決まったピンに出力させる。~
この辺りは、図がないと、なかなかわかりにくい。~

#ref(Timing.png,left,nowrap,タイミング)

ソースでは、まず、タイマ/カウンタ比較Aレジスタ(OCR2A)を初期化している。~
この値が閾値となり、図の、のこぎり波にかかっている、赤の直線を意味する。~

次に、タイマ/カウンタ2制御レジスタAとBを設定し、0〜255まで上がって0に戻るのこぎり波を生成し、OCR2Aの閾値より下の値の時にOC2AピンにLowを出力、上の値の時にHighをOC2Aピンに出力するモードに設定する。~

最初の閾値は0なので、のこぎり波の値は常に閾値以上となり、Lowが出力(LEDが消灯)となる。~

クロック自体は前置分周なしとし、のこぎり波1周期にかかる時間は、1MHz駆動なので、256/1000000sで、0.25ms程度。~
図の1〜6のそれぞれが、while一周分を意味しており、while内では1msほどウェイトをかけているので、while一周でのこぎり波が4つくらいか。~
なので、while分一周でのこぎり波を4つほど生成した後、閾値を1つあげて、再びのこぎり波を4つほど生成ということを繰り返していく事になる。~
これをどんどん繰り返していくと、1→2→3→4→5→6というように、徐々にHighの出力が多くなっていき、最終的にはほぼHighの状態(LEDが点灯)となる。~
中間の状態では、0.25ms程度の一つののこぎり波の中で、HighとLowの状態の切り替えが発生しており、LEDは細かい点灯と消灯の繰り返しになるが、人間の目ではわからないレベルであるため、点滅ではなく中間の明度で点灯しているように見える。~

閾値が最大までいったら、今度は閾値を減らしていき、6→5→4→3→2→1というように、明度を下げていく。~

この結果、閾値を0〜255〜0と増減させ、1段階につき1ms程度の時間をかけているため、0.5秒とちょっとくらいでの明滅を繰り返すように見える。~

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